僕の生存日記 第2話:彼女は二重人格
僕……『川野辺 葉乃』は、『神成 躍人』、『千羽 緋路』、更にはおっとり天然だと思っていた『黒井 姫』にまで振り回されっぱなし。
「姫~。掃除終わった?帰るよ~」
「あ、唯~」
何とか掃除を終わらせた頃、黒井さんの友人らしき人が彼女を迎えに来た。黒井さんとは対象的でボーイッシュな感じがする。
黒井さん自身には、先ほどのことを聞いても何のことだか全く分かっていないようだったので……もしかしたら、彼女なら何か分かるかもしれない。
「あの~……黒井さんのお友達?ちょっと訊きたいことがあるんですけどー……」
意を決して訊いてみる。
「あー……またやっちゃったの?あの子」
「あ、あの、またと言いますと……」
『早瀬 唯(はやせ ゆい)』と名乗ったその子は言った。
「あの子、小さい頃からそうなんだけど。ほうきとかバットとか木刀とか竹刀とか……細長い棒状の物を持つと何故か豹変して暴れたりするんだよね~。ま、所謂二重人格ってやつ?」
に、二重人格って……しかも明るく言うし…………
「まぁ、持たせなきゃ問題ないから!これでも昔よりはマシになったんだよ。小さい頃はお箸すら持てなかったんだからさ~!!」
笑いながら言う彼女。だから、ナゼそんな明るく……
「ちなみに、あたしはいつもの姫を『白姫』、ぶっ飛んだ姫を『黒姫』って呼んでるよ。アハハハハ」
……この子、笑い出すと止まらないタイプか……
「それじゃあ、これからも頑張ってね!!姫、帰るよー!」
早瀬さんはあっさりそう言うと、黒井さんと共に帰っていった……
って、僕、クラスでもこれからどえらい状況に巻き込まれたりするってことか!?
勘弁して……いやまじで……
そして、その翌日の放課後。
「やーやー。川野辺クン」
「か、神成センパイ……」
掃除が終わった頃、どう見てもヤクザな神成先輩に僕は捕まった。
……はぁ。また何か災難が……
「『けんだま部』の部員は見つかったかい!?」
「見つかってませんよ!ってか、今度はけんだま部ですか!!」
このヤク……神成先輩……ってか、もうヤクザでいいよ。ヤクザは、部活を考えてはころころ内容を変えている。そのたびに部員を探せと僕に迫ってくるのだが、実際部活は作られないし、そもそも僕には友達ほとんどいないし……ふふふのふ。
「じゃあ、仕方ないな。部員を探す旅に出るか」
「え?」
「勧誘だよ、川野辺クン!!!!」
何か……嫌な予感……
「じゃあこの着ぐるみを着て、校庭を走ってくるんだ川野辺クン!!!!」
「けんだまの着ぐるみ!?ってどっから出したんですか!?いや、それ以前に何でこんなのがあるの!!??」
ヤクザはどこからかけんだまの着ぐるみを取り出した。
ちなみにどんなものかというと、丁度てっぺんに玉が刺さっている状態のけんだまで、玉の部分に顔が出るようになっている。
その時。
「川野辺くん、お疲れ様ぁ~」
「お疲れ!」
帰ろうとしていた黒井さんと早瀬さんがそう声をかけてくれた。……本当黒井さんって、普通の状態だと本気でかわいいのに・・・…(涙)
っと、その黒井さんに向かってヤクザが!!
「待て、そこの小娘!!!!」
「ふぇ!?」
な、な、何だ!?
「く、黒井さんに何かする気ですか!?」
慌てる僕。
「おい、そこの小娘……」
「ははははい……?」
明らかに黒井さんは怯えている。
ヤクザは言った。
「けんだま部に入らないか!?」
睨みまくって言うヤクザ。
勧誘かよ!!!!脅してるようにしか見えないよ!!
「けんだま部……?」
こう、なんていうか……ぽえっとした顔で首を傾げる。
「あぁ、黒井さん!気にしなくていいから!断っちゃっていいから!!!!」
僕が言うと、
「断っちゃだめだろ……」
こ、こえぇ――――!!!!
フォントが恐怖フォント(幽霊とかが喋るあれ)になりそうな勢いで、ヤクザが僕にガンを飛ばす。
その時、黒井さんが言った。
「入りますよ~」
相変わらずぽえぽえした様子だ。
「……って、えぇぇぇ――――!?いいの!?無理しなくていいんだよ!?」
「無理なんてしてませんよ~」
黒井さんは相変わらずの笑顔で、手をひらひらと振った。
「今日の星占いで~ラッキーアイテムがけんだまだったんです~」
どんな星占いだよ!?
「あ、あんたもラッキーアイテムけんだまか!実は俺もなんだ。だから、けんだま部を作ってみようかと……」
お前もかい!!!!
なんと!けんだま部の理由が星占いの結果だったとわ……意外にヤクザにもかわいらしい面が……いや、いらないけど。
ていうか、今日のラッキーアイテムで3年間も続けるような部活作っちゃうのかよ……
僕……『川野辺 葉乃』は、『神成 躍人』、『千羽 緋路』、更にはおっとり天然だと思っていた『黒井 姫』にまで振り回されっぱなし。
「姫~。掃除終わった?帰るよ~」
「あ、唯~」
何とか掃除を終わらせた頃、黒井さんの友人らしき人が彼女を迎えに来た。黒井さんとは対象的でボーイッシュな感じがする。
黒井さん自身には、先ほどのことを聞いても何のことだか全く分かっていないようだったので……もしかしたら、彼女なら何か分かるかもしれない。
「あの~……黒井さんのお友達?ちょっと訊きたいことがあるんですけどー……」
意を決して訊いてみる。
「あー……またやっちゃったの?あの子」
「あ、あの、またと言いますと……」
『早瀬 唯(はやせ ゆい)』と名乗ったその子は言った。
「あの子、小さい頃からそうなんだけど。ほうきとかバットとか木刀とか竹刀とか……細長い棒状の物を持つと何故か豹変して暴れたりするんだよね~。ま、所謂二重人格ってやつ?」
に、二重人格って……しかも明るく言うし…………
「まぁ、持たせなきゃ問題ないから!これでも昔よりはマシになったんだよ。小さい頃はお箸すら持てなかったんだからさ~!!」
笑いながら言う彼女。だから、ナゼそんな明るく……
「ちなみに、あたしはいつもの姫を『白姫』、ぶっ飛んだ姫を『黒姫』って呼んでるよ。アハハハハ」
……この子、笑い出すと止まらないタイプか……
「それじゃあ、これからも頑張ってね!!姫、帰るよー!」
早瀬さんはあっさりそう言うと、黒井さんと共に帰っていった……
って、僕、クラスでもこれからどえらい状況に巻き込まれたりするってことか!?
勘弁して……いやまじで……
そして、その翌日の放課後。
「やーやー。川野辺クン」
「か、神成センパイ……」
掃除が終わった頃、どう見てもヤクザな神成先輩に僕は捕まった。
……はぁ。また何か災難が……
「『けんだま部』の部員は見つかったかい!?」
「見つかってませんよ!ってか、今度はけんだま部ですか!!」
このヤク……神成先輩……ってか、もうヤクザでいいよ。ヤクザは、部活を考えてはころころ内容を変えている。そのたびに部員を探せと僕に迫ってくるのだが、実際部活は作られないし、そもそも僕には友達ほとんどいないし……ふふふのふ。
「じゃあ、仕方ないな。部員を探す旅に出るか」
「え?」
「勧誘だよ、川野辺クン!!!!」
何か……嫌な予感……
「じゃあこの着ぐるみを着て、校庭を走ってくるんだ川野辺クン!!!!」
「けんだまの着ぐるみ!?ってどっから出したんですか!?いや、それ以前に何でこんなのがあるの!!??」
ヤクザはどこからかけんだまの着ぐるみを取り出した。
ちなみにどんなものかというと、丁度てっぺんに玉が刺さっている状態のけんだまで、玉の部分に顔が出るようになっている。
その時。
「川野辺くん、お疲れ様ぁ~」
「お疲れ!」
帰ろうとしていた黒井さんと早瀬さんがそう声をかけてくれた。……本当黒井さんって、普通の状態だと本気でかわいいのに・・・…(涙)
っと、その黒井さんに向かってヤクザが!!
「待て、そこの小娘!!!!」
「ふぇ!?」
な、な、何だ!?
「く、黒井さんに何かする気ですか!?」
慌てる僕。
「おい、そこの小娘……」
「ははははい……?」
明らかに黒井さんは怯えている。
ヤクザは言った。
「けんだま部に入らないか!?」
睨みまくって言うヤクザ。
勧誘かよ!!!!脅してるようにしか見えないよ!!
「けんだま部……?」
こう、なんていうか……ぽえっとした顔で首を傾げる。
「あぁ、黒井さん!気にしなくていいから!断っちゃっていいから!!!!」
僕が言うと、
「断っちゃだめだろ……」
こ、こえぇ――――!!!!
フォントが恐怖フォント(幽霊とかが喋るあれ)になりそうな勢いで、ヤクザが僕にガンを飛ばす。
その時、黒井さんが言った。
「入りますよ~」
相変わらずぽえぽえした様子だ。
「……って、えぇぇぇ――――!?いいの!?無理しなくていいんだよ!?」
「無理なんてしてませんよ~」
黒井さんは相変わらずの笑顔で、手をひらひらと振った。
「今日の星占いで~ラッキーアイテムがけんだまだったんです~」
どんな星占いだよ!?
「あ、あんたもラッキーアイテムけんだまか!実は俺もなんだ。だから、けんだま部を作ってみようかと……」
お前もかい!!!!
なんと!けんだま部の理由が星占いの結果だったとわ……意外にヤクザにもかわいらしい面が……いや、いらないけど。
ていうか、今日のラッキーアイテムで3年間も続けるような部活作っちゃうのかよ……