「サヨナラ」
 それを告げた冬の日。
 そのままその思い出の浜辺を、私は1人、佇んでいた……。





  冬の海





 夕陽が沈むのを、1人見つめていた。
 浜辺からほんの少しだけ離れた階段の1番下の段で。

 ずっと前、そこには2人居たはずだった。そっと手を重ねて。

 夕陽が沈む。ゆっくりと。
 そして、夜の闇が訪れる――。
 そのまま、微動だにしなかった。
 ただ、涙が勝手に零れていった。

 静かな冬の海は、まるで暗闇で――そのまま飲み込まれていってしまいそうだった。

 思い出も、涙も、この想いも、そして、私自身も――。
 すべてすべて、飲み込まれていってしまえば……。



 冬の海の上を、風が撫でるように流れていく。
 冬の海で、今一瞬、波が大きな音を立てて静寂を壊した。
 そしてまた、何事もなかったかのように、静かに暗闇に溶けていった……。




 冬である必要がなさそうな気がしないでもない内容ですね。
 このタイトル、某Loveなバンドの曲と、タイトルが被りそうになるわー……。つぅか、1回、横のメニューにタイトル間違えて書いたし!
 今回も、最後どうなったんだ、これ! って感じの内容ですね。いつもそんな感じ。
 冬とか海とか書いてると、微妙に自分の心臓抉れそうになる感じだわ。ごふごふっ。まぁたいしたことはないけれども。
 雨粒的なアルバムの水的な曲聴いてると泣ける(謎)


――――2009/02/28 川柳えむ