グローリ・ワーカ   第13章:不安

 夜も12時を回った頃。
 消灯。就寝のために布団に潜る。
 久しぶりにゆっくりできた女の子たちは、まだまだ寝る気などなかった。
「だって、意外と眠くないよね」
「あまり寝てないけど、久しぶりのベッドだしね。寝るのがもったいないみたいな」
 マニュアの問いかけに、アリスが笑って答えた。
「じゃあ、あれだな! 恋バナでもすっか!」
 マニュアがとんでもないことを言い出す。
「ええぇー!?」
「つか、ティルちゃんって、どう見てもストームのこと――」
 マニュアが躊躇せずにとんでもないことを言い出した。
「や――――――っ!!!! マ、マーだって! クラちゃんのこと好きでしょ!?」
 ティルの反撃。マニュアは10のダメージを受けた。
「ぎゃああああああ! ニ、ニール……のことは、い、いや、それは、おいといてっ……!」
 ごまかすにも顔が真っ赤だ。
「作者、うるさい! い、いや、私はね、ティルちゃんを応援しようと……」
「う゛――――……」
 マニュアもティルも、お互い顔が真っ赤である。
 隣の部屋では今頃、ストームとニールがくしゃみをしているに違いない。
「そ、そうだ。アルトさんはどうなの?」
 今度は矛先をアルトの方に向けた。
 アルトは表情を変えないまま、
「おほほほほ。わたくしのことはお気になさらないでくださいなっ!」
 そう言って妙な笑い方をする。
「……いや、気になるし! アリちゃんは、なんだかんだヤンと仲良さそうなんだけど」
「え? いやいやそんな……」
「いやいやいや」
 ――女の子の恋バナは長いのでした。

 1時間くらいが経過した。
「もうさ、行っちゃう〜?」
 ティルがとつぜん言い出した。
「へ? どこに?」
 マニュアが尋ねると、
「さっき言ったじゃん! スターダストキャッスル! 占いの館だよぉ。恋占いしてもらうとかー」
 ティルが楽しそうに言う。
「時間は何時までやってるんだっけ?」
「たしか夕方から3時くらいまでだよぉ。ほら、ここにパンフレットが」
 アリスの質問に、どこから取り出したか、ティルがパンフレットを見ながら答えた。
「4人で行っちゃお! スターダストキャッスル!」