グローリ・ワーカ   WEB拍手用ミニ話4:グローリ・コンビトーク4

シリア「拍手ありがとうございます。グローリ・ワーカ WEB拍手用ミニ話第4回。今回は私、シリアと」
ピュウ「ピュウピュウ!」
シリア「――というわけで、ピュウと一緒にお送りします。……って、ピュウまともに喋れないじゃない、これ」
ピュウ「じゃあ月水晶で変身するよ」
シリア「変身早っ! えーと、で、なに語ればいいのかしら?」
ピュウ「あと1話で本編完結らしいから――えっと、なんか総まとめっぽいこととか?」
シリア「総まとめ……なにか、まとめるようなことあった?」
ピュウ「えぇっと、じ、じゃあ、挨拶とかさ」
シリア「んーそうね。新年あけましておめでとうございます」
ピュウ「お礼とか、次回も見てね☆ とかじゃなくて、季節の挨拶だった!」
シリア「ピュウ……あなたって、割とうるさいのね」
ピュウ「えぇー!?」
シリア「本編でもなんだかよくわからないポジションだし……神と同等の力を持つ毛玉族が、なんでお姉ちゃんと一緒にいるのよ。勇者だって最初から知ってたの?」
ピュウ「えっと、それは……」
シリア「そうね! せっかくだし、ここで全部バラしちゃえばいいじゃない?」
ピュウ「い、いいのかな?」
シリア「きっと大丈夫よ。以下、ネタバレです。とか言っておけば大丈夫じゃない?」
ピュウ「そんなものかな……? じゃあ、ネタバレとか、ぶっちゃけ裏設定暴露しちゃうね。もしかしたら一部はそのうち本編でも語るのもあるかもしれない? けど。まぁしない可能性も高いものを」
シリア「見たくない人は戻ってね。では、どーぞ!」
ピュウ「んーと……僕自身は自分の役割なんて理解してなくて、マニュアと出会ったのもたまたまなんだけど。多分、そういう運命だったんだと思うよ」
シリア「出会う運命だったってこと? ……ピュウ、ロマンチストだったの?」
ピュウ「えぇぇー!?」
シリア「で、他には特にないの?」
ピュウ「えっと、マニュアももう気付いてると思うけど、魔王に負けた彼女を過去に戻したのも、僕の力だよ。君のお母さんに頼まれたんだ。まぁそのことも本来の姿になるまでは忘れてたけど」
シリア「お姉ちゃんは1度魔王やお父さんに負けた未来を体験してて、お母さんに過去に戻してもらったんだっけ。お姉ちゃんは全部記憶持ってるみたいだけど――記憶あったなら、せめて私も一緒に人間界に連れてってくれればよかったのに……ぶつぶつ」
ピュウ「え、えっと、マニュアも最初ははっきり記憶あったみたいなんだけど、年月が経つうちに薄れちゃったみたいだよ。それで、記憶を取り戻したのが、人間界に来てからしばらくして、君のお父さんからコンタクトがあった時。人間界での平和な生活から引きずり戻されたように、その記憶もほとんど戻ったんだけど。その時に連絡用のペンダントを渡されて、それに誘惑の呪法がかけてあったんだ。で、思い出したのはいいんだけれど、それと同時に魔族としての人格も目覚めちゃったんだ」
シリア「――それだけの内容を、ここで暴露してよかったのかしら?」
ピュウ「全部バラしちゃえって言ったくせに! でもまぁ、もう本編でわざわざ語るつもりはなかったみたいだし、いいんじゃないかな」
シリア「とにかく、お姉ちゃんは負けた時の記憶があるのよね。他の人には記憶ないの?」
ピュウ「体験してるのが彼女だけだからね。他の人はそもそも体験してないから記憶もないよ。彼女の魂だけをそのままに過去へ戻したんだ」
シリア「この世界自体の時間を巻き戻したの? それとも、平行世界みたいなところから来たってこと? あれ、ちょっと待って。よくわからなくなってきた……」
ピュウ「この世界の時間を巻き戻したわけじゃなくて、マニュアの魂だけが時間を遡ったんだよ。負けた世界はマニュアによって修正されて、なかったことになった」
シリア「負けた世界の私や、ティルたちはどうなったの?」
ピュウ「全部消えたね。消えたというか、そもそも負けた世界のシリアも今のシリアも同一人物だからね。なかったことになったんだよ」
シリア「……もう混乱してきたわ。で、ピュウにはその時の記憶があるの?」
ピュウ「あるよ。僕は一緒に時間を遡ったわけじゃないけど、本来の姿になった時に思い出したよ。全部覚えてる。君のお母さんにもその記憶は分けてあるよ」
シリア「時間を遡ってないのに、記憶があるの……? 一体どういうことなのよ……」
ピュウ「まぁ僕は毛玉族だからね」
シリア「言い訳に使えて、便利ね。それ」
ピュウ「言い訳!?」
シリア「それにしても、仮にまたお姉ちゃんが負けたとして、また戻っちゃえば、魔王が勝つことって絶対になかったんじゃない?」
ピュウ「いや、さすがにもうこれ以上は戻せないよ。何度も戻してたらキリがないし、大体1人を過去に戻すだけで全世界に影響を与えるんだから、本来は許されないことなんだ。でも、世界の秩序に関わることだから、たった1回だけ許された。またやったら今度は僕が神様に消されちゃうよ。それに、記憶持ったまま何回も何回も年月をやり直してたら、精神持たないって」
シリア「神に近くても神ではないものね。変身するにも月の光が必要だったり、なんかいろいろ制約もあるのね。とりあえず、ネタバレというか裏設定? は、このくらいかしら?」
ピュウ「あと、本編で全く語る気がない裏設定なら、マニュアの両親のこととかがあるかな?」
シリア「え? 両親?」
ピュウ「――あ、シリア、マニュアとは血が――って話、聞いてないのか……むしろ、なんで未来を体験してること知ってるの」
シリア「それはご都合主義ってやつじゃないかしら」
ピュウ「そ、そう……。とにかく、この話はしない方がいいのかな」
シリア「出す気がない設定なら別に出してもいいでしょ」
ピュウ「んー。それじゃあ、シリア、あっち向いて耳栓してて」
シリア「えー!?」
ピュウ「シリアが耳栓したとこで、話すね。マニュアが両親だと思ってた魔界の宰相とその奥さん――つまり、シリアの父と母は、マニュアにとっての本当の両親じゃなかったわけだけど、実はマニュアはもう両親には会ってるんだ。ヒントは、マニュアの本名は、実はミリアじゃなくてマニュアだったってこと。このことは絶対にマニュアは知ることはないから、本編で語られることもないんだけど、そんな裏設定があったりするよ。あと、宰相の子でもなく、ましてや魔王の子でもないミリアが『姫』呼ばわりされて、シリアが普通に呼ばれているのかは――って、これ、まだ話しちゃダメな内容が半分くらい混ざってるからやめとこう。もしかしたら、なんとなくわかってる人もいるかもしれないけど。ごめんね。またそのうち、機会があれば話すこともあるかもしれないね。以上、終わり」
シリア「? 終わった?」
ピュウ「OK〜。では、ここら辺で。随分と長くなっちゃったね」
シリア「そうねー。無駄に裏設定いっぱいあったってことよね。普通こういう話は本編で語るべきでしょってのもあった気がするし」
ピュウ「それ言っちゃダメだよ。一応、特に語る必要もないかなって切った内容をここで補完してみただけだから……」
シリア「では、残りわずかとなりましたが、これからもグローリ・ワーカをよろしくお願いします」
ピュウ「それでは、また本編で! でも、本編更新前にまたこっちの更新があるかもだって」
シリア「え」