僕の生存日記   第3話:夢の中へ行ってみたいと思えません

 『川野辺 葉乃』は『千羽 緋路』にくっつかれ中。『黒井 姫』さんは教室でお友達とご飯中。『神成 躍人』?誰それ?
 今度は『今池 輝也』とかいう変態に出逢ったYO☆

「え?え?」

 空気が固まり、時が止まったような錯覚に陥った僕。

「な、何々?」
「――お前…………」
 今池君が低い声を出した。

「え?」



「男かよッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




「痛っ!」
 思いっきり突き飛ばされる。
 な、何だァ??ι
「い、今池君?ι」

「だああああああああああああ!!!!男なんかに色目使って損したァァァァ!!!!」

 こ、これは…………
 もしかして、僕、女に間違われてた……??ι
「あ、あの、今池君……」
「男は近寄るんじゃねぇぇ!!!!」
 物凄い形相で僕の手を払い除ける今池君。物凄い変貌っぷりだ。
 ボー然としていると、千羽が突然声を上げた。
「ってめ――――っ!!葉乃になんてことしやがる!謝れ!!」
 ……え?
 思わず千羽の方を見た。
 千羽は怒った様子のまま、続けた。
「葉乃を突き飛ばしたな!!かわいい顔に傷でも付いたらどうすんだぁぁ!!!!」
 ……怒ってくれるのは嬉しいけど、かわいい顔って、おい。
 一方、今池君は冷たい目で千羽を見た。
「ハァ?知るかよ。男のくせにそんなかわいい顔してんじゃねーよ!!!!」
「あ、あの、スイマセン」
 今池君の怒りっぷりに、思わず謝ってしまう僕。
「葉乃、何謝ってんだよ!!」
 千羽が今度は僕に怒る。
 確かに謝るとこじゃないかもしれないけど……いやもう、何か色々とスイマセン。かわいい顔とかもうワケ分かんないけどスイマセン。
 べ、別にかわいくなんかないんだからね!てゆーか、男でかわいいとか言われても嬉しくないし!(涙)
 今池君は怒り治まらない様子で、
「男のくせにかわいい顔とかマジむかつくっ!穴無いなら話かけんな!!」
 ――今、さらっと恐ろしいこと言ったような。聞かなかったことにしよう。
 千羽も怒り止まらず、喧嘩腰で続ける。
「ふざけんな!お前は何も分かってない!!」
 今池君も言い返す。
「何を分かってないっつーんだよ!男相手に何ができるっつーんだ!!」
「男だって問題なくできるぞ!」
 ――待て。何をだ。

 千羽と今池君の攻防は続く……