[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

グローリ・ワーカ   第5章:ペンダント

「な、何で……?」
 マニュアが思わず訊く。
「私の冒険の目的はアルトを探すことだったし…見つかったから、もう……」
「そ、そっか……」
「えぇー…」
 不満そうなストームの声。
「寂しくなるなぁ……」
「うん……」
 マニュアは呟いた。ティルも頷く。
 し~~~~ん……
 皆静まり返ってしまった。
「じゃ、そういうことで…さようなら。また……」
「手紙書くからね!」
「俺達のこと、忘れんなよ!」
「うん……」
 しんみりした中、アリスは少し泣きそうな顔で頷いた。
「それじゃあ…アルト、帰るよ!」
 アリスがアルトを振り返る。
 アルトは話を聞いていなかったのか、
「え?」
「って、アルト…!?ι」
 全く自分には関係ないと思っていたらしい。
「アルト、あんたを連れ帰る為に探しに来たんだよ!?」
 アリスが言う。
 アルトは驚いた顔をしてから反発した。
「え、えぇー!?何だか冒険楽しそうなのに!」
「な、何を言ってるの!?」
「いやー!私も一緒に旅をするぅーっ!!」
「アルトっ!!おじさんやおばさんがどれだけ心配しているか…!」
「まだ帰らないーっ!!」
「…あの……ι」
 アリスとアルトの攻防は続く……
 ――暫くお待ちください――

 そして10分後。
「はぁはぁ…。……というわけで、あともう少しお世話になります…」
「わーい!I'm WINNER~♪」
 アルトは嬉しそうに踊っている。
 アリスはそれを横目で見ながら土下座状態。
「あ、いえいえ……こっちはいてくれれば、それで嬉しいですよ」
 マニュアもアリスの向かいに正座をして座り、頭を下げた。
 結局、アリスもアルトも残り、一緒に魔王を倒す旅を続けることとなった。
「まぁ人も増えて楽しくなりそうだし!アルトちゃん、旅の許可貰ったら、一緒に買い物行こうか!」
 マニュアは立ち上がり、アルトに向かって言った。
 すぐ向かいで、アリスは、仕方ない。といった風に笑っていた。
 その様子に、アルトは笑顔で頷いた。
「うん!よろしくお願いします!」