グローリ・ワーカ 第6章:未来の記憶
イグニスという町に辿り着いた。早速宿を取り、部屋に入る。
昼食を取る前に、マニュアは1人、部屋に篭っていた。
(……そうなんだよ)
マニュアは1人考える。
(すっかり忘れてたけど、私――魔王を倒す旅に出てたんだっけ…?)
重要なポイントをすっかり忘れるなって話である。
(それなのに、それなのに……クソ親父やミリアの言い成りになんてなれない…!そうだ!そうだよ!!」
『何がそうなんだ、ミリア?』
……マニュア、途中から声出てたよ……
「ウソっ!?」
『…それで、何がそうなんだ?』
ペンダントの向こうからする声――父親のものなのであろう声が問う。
「い、いやー…それは~……ι」
何とか誤魔化そうとする。
『それで…誰の言い成りにならないって??』
バレバレである。
「ら、らんらんるー♪」
『誤魔化すな!!っていうか、どんな誤魔化し方だ!いいか!!お前は魔族の1人なんだぞ!いいか、この世界を魔の世界――魔界に変えるのだ!それには人間が邪魔なのだ!』
「へいへい」
『真面目に聞けっ!!!!』
ペンダントの声はぶち切れている。
マニュアはそんなこと気にせず、反論した。
「でもさ~何で人間に危害なんて加えなきゃいけないわけ?別に人間の世界――人間界に人間がする時、魔族に危害を加えたわけじゃないでしょ」
『そ、そうだが……だが!人間は魔物をどんどん殺しているんだぞ!私らが動物を殺したわけではないのに、だぞ!』
「でも、その魔物は何人もの人間を殺してる。それに、元々魔物は魔界の生物なのに人間界に出てきてる時点でおかしーっつーの。そもそもさ~神様からそれぞれの土地が与えられたんだから、そのままでいいじゃんかよ~」
『うるさい!!』
反論できなくなって、ペンダントの声はヒステリックに叫ぶ。
『…全く、出来がいいんだか悪いんだか、分からん娘だな。誰に似たもんだか……。とにかく!この世界から人間を消滅させるのだ!そして、人間界をなくして魔界にするのだ!いいな、分かったか!?』
「ほいほーい」
やる気のないマニュア。この間とはまるで別人…というか、仲間達といる普段のマニュアのままである。
『聞いてるのか!お前は人間の味方か!』
その言葉に、マニュアは力強く答えた。
「…………うん!」
『なっ……!何だと…!?』
ペンダントの声はとうとう我慢できなくなり、
『許さんぞ、ミリア!!こうなったら、このペンダントで……』
ペンダントの向こう側で何か仕掛けようとするかしないかの間に、マニュアは口から発した。
「ディストラクション アタック!」
『ミ、ミリアッ!何をっ…!?うわあぁぁぁぁっ!!』
次の瞬間には、もう、ペンダントは壊れていた。
そのペンダントを見つめ、マニュアはぽつりと呟き、頭を掻く。
「……呪法、思い出してしまった」
イグニスという町に辿り着いた。早速宿を取り、部屋に入る。
昼食を取る前に、マニュアは1人、部屋に篭っていた。
(……そうなんだよ)
マニュアは1人考える。
(すっかり忘れてたけど、私――魔王を倒す旅に出てたんだっけ…?)
重要なポイントをすっかり忘れるなって話である。
(それなのに、それなのに……クソ親父やミリアの言い成りになんてなれない…!そうだ!そうだよ!!」
『何がそうなんだ、ミリア?』
……マニュア、途中から声出てたよ……
「ウソっ!?」
『…それで、何がそうなんだ?』
ペンダントの向こうからする声――父親のものなのであろう声が問う。
「い、いやー…それは~……ι」
何とか誤魔化そうとする。
『それで…誰の言い成りにならないって??』
バレバレである。
「ら、らんらんるー♪」
『誤魔化すな!!っていうか、どんな誤魔化し方だ!いいか!!お前は魔族の1人なんだぞ!いいか、この世界を魔の世界――魔界に変えるのだ!それには人間が邪魔なのだ!』
「へいへい」
『真面目に聞けっ!!!!』
ペンダントの声はぶち切れている。
マニュアはそんなこと気にせず、反論した。
「でもさ~何で人間に危害なんて加えなきゃいけないわけ?別に人間の世界――人間界に人間がする時、魔族に危害を加えたわけじゃないでしょ」
『そ、そうだが……だが!人間は魔物をどんどん殺しているんだぞ!私らが動物を殺したわけではないのに、だぞ!』
「でも、その魔物は何人もの人間を殺してる。それに、元々魔物は魔界の生物なのに人間界に出てきてる時点でおかしーっつーの。そもそもさ~神様からそれぞれの土地が与えられたんだから、そのままでいいじゃんかよ~」
『うるさい!!』
反論できなくなって、ペンダントの声はヒステリックに叫ぶ。
『…全く、出来がいいんだか悪いんだか、分からん娘だな。誰に似たもんだか……。とにかく!この世界から人間を消滅させるのだ!そして、人間界をなくして魔界にするのだ!いいな、分かったか!?』
「ほいほーい」
やる気のないマニュア。この間とはまるで別人…というか、仲間達といる普段のマニュアのままである。
『聞いてるのか!お前は人間の味方か!』
その言葉に、マニュアは力強く答えた。
「…………うん!」
『なっ……!何だと…!?』
ペンダントの声はとうとう我慢できなくなり、
『許さんぞ、ミリア!!こうなったら、このペンダントで……』
ペンダントの向こう側で何か仕掛けようとするかしないかの間に、マニュアは口から発した。
「ディストラクション アタック!」
『ミ、ミリアッ!何をっ…!?うわあぁぁぁぁっ!!』
次の瞬間には、もう、ペンダントは壊れていた。
そのペンダントを見つめ、マニュアはぽつりと呟き、頭を掻く。
「……呪法、思い出してしまった」